日印経済フォーラム(石破首相、モディ首相) 250829午後@帝国ホテル

2025/08/29午後@帝国ホテル
DEEP POLITICS 編集部 2033-08-29 05:45:00
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【出席記者の雑感メモ】

※筒井義信経団連会長、カリヤニ日印ビジネスリーダーズフォーラム共同議長、石黒憲彦ジェトロ理事長の挨拶に続いて、石破首相、モディ首相の順で演説。

※両首相が並んで入場し、演台前の椅子に並んで座る。両首相が1人ずつ演台に上がり演説。その間、もう1人は演台下の自席で聞く。モディの演説中、石破首相は口を閉じて無表情で、時折頷きながら耳を傾けていました。

※出席者は目視で300〜400人ほど。

【全文】

※AIを使用しているため誤字脱字があります。〓は判別不能

石破首相A:皆様、こんにちは。ナマスカール。本日、モディ首相を日本にお迎えし、日印経済フォーラムを共に開催できますことを、心より嬉しく思っております。先程来お話がございますように、日本とインドは、自由、民主主義、法の支配などの普遍的価値感を共有する戦略的パートナーであり、長年にわたって友情と信頼を育んでまいりました。日本の技術と、インドの優秀な人材、大きな市場が補完し合う形で、経済関係を飛躍的に拡大しております。多くの日本企業が、メイク・イン・インディアの一翼を担い、両国の協力は、太平洋、インド洋、アフリカ、更には欧州へと広がりつつあります。本日、両国の企業の間で、多数の協力文書が結ばれたことは、日本がインドに一層投資をし、連携を強化していく決意の表れであり、両国を中心とした、強靭なサプライチェーンの構築が着実に進んでいる証であります。このような瞬間に、モディ首相と共に立ち会える(立ち返る?)ことは、大変に光栄なことであります。この両国の協力を未来へ向け、更に発展をさせていきたい。そのための鍵となる取り組みについて、3点、申し上げます。まず、基盤となる人的交流の促進であります。私は今から6年前、インド文化を象徴する地であるバラナシを訪問いたしました。そこで出会った方々は、未来への強い希望に満ちており、そういう方々でありました。インドの成長のエネルギーに圧倒されたことでございました。私の地元鳥取県では島根県と共に山陰インド協会が行政や産業界、そしてケララ州の商工会とも連携をして、両国の人的ネットワークの橋渡しをし、地方創生に新たな力をもたらしております。こうした人材の交流の拡大が両国の未来を一層豊かにするカギになるものと考えております。2番目に、技術と市場の融合であります。これまでモディ首相の、自立したインド経済を目指す政策の下、経済の基盤を支える分野で日本の技術は確かな実績を積み重ねてまいりました。日本とインドは、日本の新幹線がインドの大地を駆ける。このような目標を共有をし、ムンバイ・アーメダバード間高速鉄道の建設に、多くの企業が力を合わせております。住友不動産がムンバイで、州政府と協力をして、駅周辺の開発プロジェクトが進んでおります。日本が得意といたします自動車分野では、インドに進出してから40年が経過をしたマルチスズキは、インド市場で圧倒的なシェアを獲得しています。スズキ、そしてトヨタは、インドで新たな大規模な投資を進めております。新たな動きもあります。その1つが脱炭素化の切り札となる、バイオ燃料に対応した車両の開発であります。バイオ燃料車の導入は、バイオ燃料の大きな需要を生み出し、インド農村の発展に貢献していきます。世界市場への動きもあります。スズキといすずは合計30万台以上の自動車をインドを拠点に商品開発し、インドから輸出をしております。まさに、メイクインインディアフォーザワールドの理念を力強く体現しています。最後に、半導体を始めとする重要技術分野での協力であります。半導体分野では、モディ首相のリーダーシップのもと、インドを将来の半導体製造設計拠点へと発展させる取り組みが進んでいます。東京エレクトロン、ルネサス、富士フイルムをはじめとした、日本の半導体産業は、現地への投資を進めるなど、この取り組みに積極的に寄与しておられます。バッテリー分野におきましては、先月、日本から30社を超えるデレゲーションがインドを訪問し、総勢70社で日印企業のマッチングが行われました。既に協業(協力?)に向けての議論も活発であり、今後の進展を心より期待しておるものでございます。このほか、AI、宇宙、クリーンエネルギーなどの様々な分野において、インドの成長する市場をテコに、日印関係は大きく進展しています。不確実性の増す世界経済の中で、信頼できるパートナーと強靱なサプライチェーンを構築し、経済安全保障を確保することは、更なる経済発展には不可欠なものであります。日印産業界では、すでに具体的な協力に関する議論が行われ、昨日、JETROと両国産業界が連携して作成したジョイントアクションプランも公表されました。こうした取り組みを、友情と信頼の揺るぎない日本とインドの間で進めていきたい。そのように、心から願っておるものでございます。以上、述べてきましたとおり、私たちの間には、大きな発展の可能性が広がっております。この可能性を現実のものとするための原動力は、言うまでもなく産業界の皆様方であります。インド政府とともに、私ども日本政府も、その歩みを着実に後押しをいたしてまいります。どうぞよろしくお願いを申し上げます。ダンニャワード。

モディ首相(通訳):石破総理大臣、インド及び石破総理大臣、インド及び日本のビジネスリーダーの皆様、ご列席の皆様、ナマシカーラ。こんにちは。

私は今朝、東京に到着しました。ビジネス界のリーダーの皆様との会合で、今回の訪問を開始できることを非常に嬉しく思います。また、今回このフォーラムにご参加いただいた皆様、個人的に存じ上げている方たちもいます。グジャラートにいた時にお目にかかった方もいます。

そして、グジャラートからデリーに移った後も、皆様と続けて交友関係を維持しております。そして、今回、このフォーラムにご参加いただいた皆様にお目にかかれて、非常に嬉しく存じております。また、改めて石破総理に心から感謝いたします。このフォーラムにご参加いただきありがとうございます。また、石破総理の貴重なご発言に感謝申し上げます。

皆さん、インドの発展の歩みにおいて、日本は常に重要なパートナーでした。地下鉄から製造業、半導体からスタートアップまで、あらゆる分野で我々のパートナーシップは相互の信頼の象徴となっております。日本企業はこれまでにインドに400億ドル以上を投資しています。過去2年間だけでも民間投資は130億ドルに達しました。国際協力銀行はインドが最も有望な投資先であると述べています。また、ジェトロは企業の80パーセントがインドでの事業拡大を希望しており、そのうち75パーセントはすでに収益を上げているということです。つまり、インドは単に資本だけで成長するだけでなく、何倍にも増えるのです。

皆さんもご存知だと思いますが、前例のない変革が過去11年間、インドで起きています。今日のインドには政治的安定があります。経済の安定があります。政策は透明で予見可能性があります。今日のインドは世界で最も急成長している主要経済国です。そして間もなく、世界第3位の経済大国になろうとしています。インドの世界経済成長への貢献は18パーセントに達しています。インドの司法市場は良好なリターンをもたらしています。銀行部門も強固です。インフレは低調であり、そして低金利です。それに外貨準備高は7000億ドルに達しています。さらに、このような改革の背景にあるのは、我々には覚悟があり、自信があり、そして戦略があります。これは発展したインドを築くという我々の決意です。2017年、我々がスタートしたのは、一国、そして1つの税制ということです。そして今我々は新たな改革というのを導入しようとしています。数週間前のことですが、インド議会において、新しい、そして簡素化されたいわゆる所得税制というのを可決しました。このような改革により、これは単に税制改革だけではなく我々が実際にビジネスをやりやすい環境を作ろうとしています。また、企業に対してこのような、許認可に対してもワンストップというのを提供しています。また、我々ですが、45000ものコンプライアンスというもの、さらに加速するために、我々ですが、ハイレベルコミュティということで、この中で実際に規制緩和のための委員会を作っています。さらに、防衛やまた宇宙などを民間部門に開放しています。さらにその中で我々は原子力分野でも開放しようとしています。このような改革の背景にあるのは、我々は発展したインドを作りたいということです。

そのようなコミットメントを持っており、自信を持っており、そして戦略があります。そして、世界はそれを認めただけでなく、非常に高く評価しています。SNPグローバルはインドの格付けを20年ぶりに引き上げました。今や世界はインドを見ているだけでなく、インドに期待を寄せているのです。

日印経済フォーラムの報告が先ほど発表されました。また、企業間で成立したビジネス契約についても詳細に紹介されています。この成果を心より、お祝い申し上げます。

私自身からも、いくつかの提案を申し上げたいと思います。これはパートナーシップに関してです。まず最初は製造業分野です。我々のパートナーシップ、自動車分野でのパートナーシップというのは非常に成功を収めています。先ほど石破総理から詳細にご説明があったように、共にこのような成功の魔法というのを、例えばバッテリーやロボット、半導体、造船、原子力エネルギーでも再現できると考えています。協力することによって、重要なグローバルサウス、特にアフリカ南部の発展に貢献できると思います。ここで皆様にお願いしたいのは、ぜひインドで製造し、そして世界のために生産するという挑戦に参加していただきたいということです。また、スズキやダイキンの成功事例は、皆さん自身の成功事例にもなります。

2つ目としては、テクノロジーです。テクノロジーとイノベーションです。日本はテック大国です。そしてインドは人材大国です。インドは

大胆かつ野心的な取り組みを、AI、半導体、量子コンピューター、バイオテクノロジー、宇宙開発といった分野で進めています。日本の技術とインドの人材を組み合わせれば、今世紀のテック革命を指導できると考えています。3つ目の分野としては、グリーンエネルギーへの転換です。インドは2030年までに500ギガワットの再生可能エネルギーの目標に向けて前進しています。さらに、1億ギガワットの原子力発電を2047年までに目指しています。太陽光であれグリーン水素であれパートナーシップの可能性は無限です。またインドと日本の間では共同クレジットメカニズム協定も締結されています。これを活用し協力し、クリーンでグリーンな未来を地球とともに歩むことができると考えています。

4番目の分野としては、次世代のインフラです。この10年間で、インドは前例のない進歩を遂げました。次世代モビリティや物流インフラの分野においてです。港湾の能力は2倍になり、空港は160以上に達しました。また、地下鉄の建設は1000キロ以上となっています。また、ムンバイ・アメダバード間の高速鉄道も日本の支援により進んでいます。 しかし、私達の旅がここでおわるわけではありません。日本の優れた技術とインドの規模は完璧なパートナーシップを築くことができます。

5番目の分野としては、人材育成と、人と人との絆です。インドの優れた人材は世界の需要に応える力を持っています。 日本もこれを活用することができます。日本語やソフトスキルに関する研修をインドの人材に提供することで、日本に対応できる労働力をともに育成することができます。こうした労働力というのが共有された繁栄に繋がるんです。

皆様最後に一言申し上げたいと思います。インドと日本のパートナーシップは、戦略的であるだけでなく、賢良なものです。 経済的論理に基づき、我々は共通の利益を共有の繁栄へと展開してきました。インドは日本が企業がグローバルサウスに進出するための跳躍台です。我々はともに成長を追い求めるだけでなく、アジアの世紀をともに形作ることができます。安定、成長、そして繁栄です。この言葉をもってあらためて、石破総理ならびに皆様に感謝の意を表します。ありがとうございました。

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